COLUMN
皮膚科
公開日
2025.10.4
更新日
2026.1.3

こんにちは、北堀江LA皮膚科クリニック 院長の竹澤です。
ニキビは思春期だけでなく、大人になってからも多くの方が悩む肌トラブルです。
「清潔にすれば治るのでは?」「食べ物が原因?」など、実は誤解されがちな点も少なくありません。
自己流で対応して、悪化させてしまうケースも。
このコラムでは、
ニキビを悪化させるNG習慣やよくある誤解6つ
予防につながる生活習慣4選
についてわかりやすく解説します。
今日から取り入れられる工夫もご紹介。ぜひ参考にしてみてください。
尋常性痤瘡については、下記もぜひご覧ください。

ニキビには、悪化させる習慣や誤解があります。まずはスキンケアや生活の中でやりがちなNG行動を見直しましょう。
「ニキビは汚れが原因だから、何度も洗えば治る」──そう思っていませんか?
実はこれは大きな誤解です。
1日に何度も洗うと肌のバリアが傷つき、本来必要な皮脂まで奪ってしまいます。その結果、乾燥や刺激によってかえってニキビが悪化することも。
洗顔は「朝と夜の1日2回、やさしく洗う」が基本です。

「脂性肌だから、クリームは使わないほうがいい」と考えていませんか?
実はそれは誤解です。
肌が乾燥するとかえって皮脂が多く分泌され、毛穴がつまりやすくなります。だからこそ、乳液やクリームでの適度な保湿は大切です。
“ニキビ肌に保湿は不要”ではなく、“ニキビ肌だからこそ必要”と考えてみましょう。

「ニキビがあるからメイクはダメ」「何もつけない方がいい」と思う方も少なくありません。
でも、正しく選んで使えば、必ずしも我慢する必要はないのです。
毛穴をふさぎにくい“ノンコメドジェニック”の化粧品やスキンケアを選び、きちんとクレンジングをすれば大きな問題にはなりません。過度に心配せず、肌と上手につき合っていきましょう。
さらに、紫外線はニキビの炎症を悪化させ、痕が残りやすくなります。肌を守るためにも、日焼け止めや帽子などの紫外線対策を忘れないことが大切です。

「チョコレートを食べるとニキビができる」など、特定の食べ物が原因になると思われがちですが、実は食べ物そのものが直接の原因になるわけではありません。
ただし、糖分や脂肪分の多い食事は皮脂の分泌を増やしやすく、結果としてニキビを悪化させることはあります。完全に避ける必要はありませんが、食べすぎには注意したいところです。

たしかに、時間がたつと自然に治ったように見えることもあります。
しかし炎症が強くなると、痕が残ってしまうこともしばしば。
一度できたニキビ痕を元の状態に戻すのは難しいため、近年ではニキビのでき始めから皮膚科で治療を受けることがすすめられています。

ニキビが気になると、つい触ったり潰したりしたくなりますよね。確かに潰してしまえば、一時的に膨らみはなくなるかもしれません。
しかし、皮脂が残り炎症が悪化してしまうことがあります。最悪、ニキビ痕として残るリスクも。
どうしても気になる場合は、自分で潰さずに皮膚科で適切な処置を受けましょう。

では反対に、日々の生活の中でどんな工夫をすればニキビを防げるのでしょうか。ここからは、医学的な知見をもとに優先度の高い生活習慣を中心にご紹介します。
※正しいスキンケア方法については別コラムにまとめていますので、興味のある方はそちらもぜひご覧ください。
▶【皮膚科医が解説】繰り返すニキビを防ぐ!知っておきたい原因と5つの基本ケア

ニキビは「触らない・潰さない」が鉄則ですが、そもそも余計な刺激を与えないことが重要です。
たとえば、何気ない習慣や無意識のクセでついしてしまう
髪やマスクでニキビを隠す
マフラーがこすれる
頬杖をつく、無意識に顔を触る
などです。
これらは気づかないうちに肌に摩擦や刺激を与えて炎症を悪化させる原因になります。
ニキビがあると、つい髪やマスクで隠したくなることもありますよね。
まずは「今日は少しだけ外してみようかな」と、無理のない範囲で外せるタイミングがないか探してみましょう。
また、枕カバーやタオル、メイクブラシやパフなど、肌に直接触れるものは雑菌がたまりやすいので注意が必要です。
枕カバーは週2〜3回洗う
タオルは毎日交換する
メイク用具は定期的に洗う(または交換する)
といった習慣で清潔に保つようにしましょう。

眠っているあいだに分泌される「成長ホルモン」は、肌の細胞を新しく生まれ変わらせたり、傷ついた部分を修復したりしてくれます。
しかし、睡眠が足りないとこの働きが弱まり、ニキビができやすく、治りにくくなってしまうのです。
他にも寝不足が続くと、ストレスホルモンの分泌が増加します。
寝不足による自律神経の乱れと、ストレスホルモンの増加が重なることで、皮脂が過剰に出て肌の回復が追いつかなくなる悪循環に。
質の良い睡眠をとるためには、次のような工夫が役立ちます。
毎日同じ時間に寝起きする
日中に軽い運動を取り入れる
寝室環境を整える(暗く・静か・やや涼しい)
就寝1〜2時間前に入浴して体を温める(熱すぎるお湯はNG)
読書や音楽、ストレッチなどリラックス習慣を取り入れる
就寝前のスマートフォンやパソコンは控える(ブルーライト対策)
こうした小さな工夫の積み重ねが、ぐっすり眠れる体のリズムを整え、結果的に肌にも良い影響を与えてくれます。

ストレスそのものがニキビの直接の原因になるわけではありません。
しかし、たまったストレスは自律神経のバランスを乱し、ストレスホルモンを増やしてしまいます。そうなると皮脂が出やすくなり、炎症が悪化することも。
だからこそ「気づいたらストレスが限界…」となる前に、こまめに発散してあげましょう。
たとえば――
友人とのおしゃべり
好きなものを食べる
近所を軽くお散歩して気分転換
趣味や好きな音楽・映画に没頭する
「推し活」で心を満たす
軽く体を動かしてリフレッシュ(ヨガやストレッチなど)
などです。
特に散歩やストレッチなどの軽い運動は「血流が良くなることによる肌の新陳代謝アップ」「心地よい疲れによる睡眠の助け」という点からもオススメです。
大切なのは「自分が楽しいと思える時間を持つ」こと。
ストレス解消は肌だけでなく、心の健康にもつながります。毎日の生活の中に、自分なりの小さなリラックス習慣を取り入れてみてください。

食生活は、身体をつくる土台であり、肌の調子にも関わります。
まず意識したいのは「バランスの良い食事」。
野菜や果物、魚や肉、豆類など、いろいろな食材を少しずつ摂り入れることで、肌を健やかに保つ力をサポートできます。
さらに、便秘もニキビ悪化の一因といわれています。
腸内環境が乱れると悪玉菌が増え、身体に不要な物質(毒素)が血流を通じて肌に影響を与えることがあるからです。
バランスの良い食事は、腸内環境を整える面でも役立ちます。
具体的におすすめの栄養素と食材は次の通りです。

もちろん「この食材を毎日必ず食べなければ」と気負う必要はありません。
普段の食事にちょっとした工夫を取り入れるだけでOK。
おやつをスナック菓子からヨーグルトへ
普段のご飯にもち麦や雑穀米を混ぜる
1日1回は発酵食品を食べる
朝食にフルーツを1種類プラスする
大切なのは、少しずつでも無理なく続けること。その積み重ねが、内側からのニキビケアにつながっていきます。
ここまでニキビを予防するための生活習慣についてご紹介してきました。
一方で、喫煙習慣のある方は要注意です。
タバコは血管を細くして血流を悪くするため、肌の回復力を下げると言われています。肌をいたわるなら、できるだけ控えるのがおすすめです。
ここまで、たくさんのNG習慣や予防法をお伝えしてきました。
今これを読んでくださっているあなたは、
あれもこれも気をつけなきゃ!
と、頭がいっぱいになっていませんか?
でも大丈夫。
一度に完壁を目指そうとする必要はありません。
ニキビは、とてもデリケートな肌の病気。
体質やホルモンなど内側の要因と、食事・睡眠・ストレスなど生活習慣の外側の要因がいくつも重なり合って起こります。
大切なのは「できることから取り入れていく」こと。
食事をちょっと見直したり、いつもより多く眠れるよう工夫してみたり…あなたが「これならできそう」と思えることから、少しずつ心がけてみましょう。
「自分ではどうしたら良いのかわからない」
「生活習慣の改善だけではなかなか良くならない」
「もっと早くニキビを治したい」
という方は、ぜひ北堀江LA皮膚科クリニックにご相談ください。
当院では患者さん一人ひとりのお話を丁寧に伺いながら、生活の中での改善ポイントのアドバイスや、治療方法を一緒に考えます。
どうか一人で悩み続けないでくださいね。私たちが一緒にサポートいたします。
無理をせず、できることから一歩ずつ。そうすれば、肌は少しずつ変わっていきます。
それではまた、次のコラムで。
参考文献
[1] 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン策定委員会他. 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023, 日本皮膚科学会雑誌. 2023; 133(3): 407-450.[https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/zasou2023_230820.pdf(2025年10月3日閲覧)]
[2] 日本皮膚科学会: 皮膚科Q&A にきび [https://qa.dermatol.or.jp/qa3/index.html(2025年10月3日閲覧)]
[3] 日本痤瘡研究会: ニキビQ&A [https://zasou.org/qa.html(2025年10月3日閲覧)]
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