COLUMN
美容皮膚科
公開日
2026.2.14
更新日
2026.2.15

こんにちは、北堀江LA皮膚科クリニック 院長の竹澤です。
シミ・くすみコラム第3回では、「できてしまった老人性色素斑(いわゆるシミ)の治療」を取り上げます。
#1ではシミの種類、#2では予防の考え方をお話ししました。
▶【シミ・くすみ#1】間違うと逆効果?まずは見分けたいシミの種類
▶【シミ・くすみ#2】予防で差がつく未来の肌|紫外線対策は日々の習慣
とはいえ、気をつけていてもシミができることはありますし、セルフケアだけでは変化を感じにくいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、
レーザーとIPLの違い
ご自身に合う治療の選び方
を整理していきます。
老人性色素斑では、レーザー治療やIPL(光治療)、外用薬・内服薬やピーリングなど、複数の方法が検討されます。
▼主な治療方法の特徴

レーザー治療は、特定の光をとても短い時間で当て、シミの色素(メラニン)に反応させて変化を目指す治療です。
レーザーに反応した色素は、細かく分解されることで、体のはたらきや肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を通して、時間をかけて少しずつ目立ちにくくなっていくことが期待できます。

近年は「ピコレーザー」や「Qスイッチレーザー」と呼ばれる機器がシミ治療に用いられることが増えています。
両者の大きな違いは、レーザーが照射される速さと、色素への反応の仕方です。
【ピコレーザー】
ピコ秒(1兆分の1秒)という非常に短い時間で照射
主に衝撃(振動)の作用で色素に働きかける
周囲への熱影響を抑えながら色素に反応させる設計
【Qスイッチレーザー】
ナノ秒(10億分の1秒)単位で照射
主に熱エネルギーによって色素に反応する
従来から広く用いられているシミ治療レーザー
いずれも基本の仕組みは同じですが、照射の時間や作用の違いにより、シミの状態や肌質に合わせて使い分けが検討されます。
レーザー治療は、気になるシミにピンポイントで反応させやすいという特徴があります。
比較的少ない回数で変化を感じるケースもあり、境界がはっきりした老人性色素斑などに対して検討されることが多い方法です。
一方で施術後は、赤みや軽い腫れ、薄いかさぶたが出ることがあります。
かさぶたは数日〜1週間ほどで自然に取れていくのが一般的ですが、その間は紫外線対策や摩擦を避けるケアが重要になります。
また、体質や肌状態によっては炎症後色素沈着(いったん濃く見えること)が起こる場合もあるため、シミの種類や肌状態を確認したうえで、出力や方法を調整していくことが大切です。
IPLは複数の幅広い波長を含む光を顔全体に照射し、シミだけでなく赤みやくすみなど、複数の肌悩みに同時アプローチする目的で用いられることがあります。
レーザーのように一点を強く狙うというより、広い範囲を少しずつ整えていくという考え方の治療です。
そのため、施術を複数回受ける前提で検討されることが多い方法とされています。

施術後は、反応した部分が一時的に濃く見えることがあります(いわゆる「黒浮き」)。
一般的には数日から1週間ほどで自然に薄く落ちついていくケースが多いのが特徴です。
IPLは施術後の赤みやかさぶたが出にくく、当日からメイクが可能な場合もあります。
外用薬・内服薬やピーリングは「シミを直接除去する治療」ではありませんが、レーザーやIPLと併用されることがあります。
また、シミのように見えても肝斑の可能性が考えられる場合は、まずは外用薬などの刺激の少ない治療から段階的に検討されることも。
外用薬・内服薬やピーリングでは、次のような効果が期待されます。
メラニンが増えにくい環境をつくる
肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を整える
レーザー治療やIPLの仕上がりを安定させる
当院で行っているシミ治療では、ピコレーザーを用いた「ピコスポット」と、IPLによる「フォトフェイシャル(ステラM22)」が主な選択肢になります。
それぞれの特徴を整理してみましょう。
▼ピコスポットとフォトフェイシャルの比較表

「レーザー治療(ピコスポット)」と「IPL(フォトフェイシャル:ステラM22)」は、優劣ではなく得意分野が異なる治療です。
シミの状態や生活スタイルに合わせて選択が検討され、診察で肌状態を確認しながら決めていきます。
▶ピコスポットについて詳細はこちら
▶ステラM22 について詳細はこちら
シミ治療を検討する際は、治療方法だけでなく、費用・回数・ダウンタイム・再発リスクなども考えることが大切です。
■ 自由診療が基本
費用は機器や範囲、回数で変わります。1回の料金だけでなく、通院ペースも確認しておくと安心です。
■ 治療後ケアも重要
治療後も紫外線や摩擦などの刺激が続くと、再び色素沈着が起こることがあります。治療後も予防ケアを継続しましょう。
■ 本当にシミかの見極め
色素斑には種類があり、すべての色素斑が老人性色素斑とは限りません。別の皮膚疾患が隠れていることもあるため、一度きちんと診察を受けることをおすすめします。
老人性色素斑の治療は、レーザーとIPLのどちらかがすべての方に適しているというわけではありません。
シミの種類や濃さ、肌質、生活スタイルによって選び方は変わります。
また、シミのように見えても別の色素斑や皮膚疾患が隠れていることもあります。
「自分に合う選択肢が分からない」
「本当にシミなのか判断がつかない」
そのようなときは、まず現在の肌状態を確認することから始めてみてください。
状態が整理されることで、必要なケアや治療の選択肢も見えやすくなります。
北堀江LA皮膚科クリニックでは、これから先も無理なく続けられる方法を一緒に考えていくことを大切にしています。
気になる変化があるときは、肌の状態を確認する一つの機会として、診察も選択肢に入れてみてください。
※本記事は一般的な治療の考え方を解説したもので、実際の治療内容は診察のうえ個別に判断されます。
【参考文献】
[1] 日本美容外科学会 編: 日本美容外科学会会報 2022 Vol.44 特別号 美容医療診療指針(令和3年度改訂版). 全日本病院出版会, 2022.
[2] 日本形成外科学会他 編: 形成外科診療ガイドライン1 2021年版 皮膚疾患/頭頸部・顔面疾患/体幹・四肢疾患.金原出版, 2021.
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