COLUMN
美容皮膚科
公開日
2026.1.15
更新日
2026.2.15

こんにちは、北堀江LA皮膚科クリニック 院長の竹澤です。
今回はシミ・くすみシリーズ#2として「予防」をテーマにお話しします。
美容皮膚科では、シミやくすみに対してレーザー治療・内服薬・塗り薬など、さまざまな治療法があります。
これらは、すでにできてしまったシミやくすみに対して有効な手段です。
しかし、
「治療しても、しばらくするとまた出てきた」
「気づいたときには、もう目立っている」
と、同じ悩みを繰り返してしまう方も少なくありません。
こうした背景には、紫外線や肌への刺激、生活習慣などが、知らず知らずのうちに積み重なっていることが挙げられます。
たとえ治療で一時的に改善したとしても、原因となる習慣が変わらなければ、再び肌に現れてしまうことに。
だからこそ大切なのが、「できてから治す」ではなく、つくらせない・悪化させないための“予防”という視点です。
シミやくすみにはいくつかの種類があり、見た目やきっかけは異なりますが共通して関わっているのが紫外線です。
そのため、シミ・くすみの予防を考えるうえで、紫外線対策は特に意識したいポイントになります。
紫外線を浴びると、肌はダメージから身を守るために「メラニン」という色素をつくります。
このメラニンは本来、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)とともに、少しずつ外へ排出されます。

ところが、紫外線を繰り返し浴びていると、
メラニンが過剰につくられる
排出のリズムが乱れる
といった変化が起こり、メラニンが肌の中に残りやすくなります。
その結果、時間をかけて「シミ・くすみ」として表面に現れることになるのです。

「紫外線対策は1年中必要」ということは多くの方がご存じだと思います。
そこで、あらためて大切にしたいのが「いかに無理なく続けられるか」という点です。
紫外線対策は、即効性のあるものや一時的な集中ケアで完結するものではなく、
“毎日コツコツと続けることで意味を持つ、地道なケア”です。
一方で「あれもこれもやらなきゃ」と意識しすぎると、かえって忘れてしまったり、続かなくなってしまうことも。
完璧なケアを短期間だけ頑張るよりも、できる範囲の対策を毎日続ける。
将来のシミ・くすみを防ぐために、専門医の立場からはこうした現実的で続けやすい考え方をオススメします。
たとえば、
スキンケアの流れで使える、日焼け止め効果のある乳液や下地を選ぶ
日傘や帽子を、玄関やバッグなど“手に取りやすい場所”に置く
メイクの上から使えるUVアイテムで、塗り直しのハードルを下げる
気分が上がるUVグッズを取り入れる
こうした小さな工夫で、紫外線対策はぐっと続けやすくなります。
ひとくくりに「シミ」と言っても、その成り立ちや悪化の要因は異なります。特に悩みを持たれる方が多い老人性色素斑と肝斑では、予防の考え方に違いがあります。
▼シミの種類について詳しくはこちら
【シミ・くすみ#1】間違うと逆効果?まずは見分けたいシミの種類
老人性色素斑は、長年浴びてきた紫外線の“蓄積”によって現れるシミです。
そのため、予防の基本はとにかく紫外線をため込まないこと。
年齢に関係なく、早くから対策を続ける
これが将来の肌を考えるうえで大切な習慣になります。
一方、肝斑は紫外線に加えて、肌への刺激や生活習慣・身体のリズムの乱れといった影響も受けやすい特徴があります。
日常の刺激が悪化のきっかけになることもあるため、次のことは避けましょう。
洗顔やクレンジングでの摩擦
強いマッサージなど
睡眠不足やストレスなど
肝斑の予防では、「紫外線対策+刺激を減らす+生活を整える」という視点がポイントです。
くすみには、原因の異なるいくつかのタイプがあります。なかでも多いのが、「茶ぐすみ」と「黄ぐすみ」です。
茶ぐすみは、広い範囲にメラニンが沈着することで肌が全体的にくすんで見える状態です。
考え方はシミと共通していて、紫外線対策と摩擦を減らすケアが基本になります。
一方、黄ぐすみは、体内で起こる「糖化」という反応が関係しています。
糖化とは、体内の余分な糖とタンパク質が結びつき、AGEs(終末糖化産物)という老化物質を生み出す現象。このAGEsが肌に蓄積されることで、肌が黄色っぽくくすんで見えるようになるのです。
黄ぐすみの予防では、食生活についても意識するとよいでしょう。
【AGEsを増やさないための食生活】
清涼飲料水、菓子類、精製された炭水化物などを避ける
野菜やきのこ類などの食物繊維を先に食べる「ベジファースト」を心がける
このように、くすみは食事や生活習慣の影響を受けやすいため、スキンケアだけの対策で完結しないという点も覚えておきたいポイントになります。
シミやくすみの予防は、特別なケアではなく“日常の積み重ね”です。
紫外線対策、肌への刺激を減らす意識、生活習慣の見直しなど、どれも小さなことですが、続けることで未来の肌を考える一歩になります。
北堀江LA皮膚科クリニックでは、皮膚科専門医による丁寧な診察、さらにご希望の方には肌診断機「VISIA(ビジア)」を用いた詳しい分析も行っています。
▶VISIAのカウンセリングについてはこちら。
今あるシミだけでなく将来現れやすい肌変化の傾向も評価できるので、「今すぐ治療が必要か分からない」「まずは状態を知りたい」という段階でも、どうぞお気軽にご相談くださいね。
次回以降のコラムは、シミ・くすみの治療編となります。ぜひこちらもご覧ください。
【参考文献】
[1] 日本美容外科学会 編: 日本美容外科学会会報 2022 Vol.44 特別号 美容医療診療指針(令和3年度改訂版). 全日本病院出版会, 2022.
[2] 日本形成外科学会他 編: 形成外科診療ガイドライン1 2021年版 皮膚疾患/頭頸部・顔面疾患/体幹・四肢疾患.金原出版, 2021.
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