COLUMN
美容皮膚科
公開日
2026.8.9
更新日
2026.8.8

こんにちは、北堀江LA皮膚科クリニック 院長の竹澤です。
シミ取りレーザーや光治療、ピーリングを受けたあと、
「これでキレイになれる」
「どんなふうに変わるかな」
と、仕上がりを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
ただ、その仕上がりを左右するのは、実は施術そのものだけではありません。
受けたあとにどう過ごすか——アフターケアの重要性を知ることが大切です。ケアを怠ると、色素沈着などのトラブルにつながり、施術の効果を十分に引き出せなくなってしまうこともあります。
特に紫外線が強く、汗もかきやすい夏は、なおさら注意が必要です。
この記事では、夏に美容施術を受けた方に向けて、後悔しないためのアフターケアの方法をお伝えします。
なお、施術後のケアや注意する期間は、受ける内容によって異なります。この記事は一般的な目安として、実際には施術を受けた医療機関の指示を優先してください。
美容施術後の肌は、ふだんより刺激を受けやすく、過剰に反応しやすい状態です。そこに夏は、強い紫外線、汗、エアコンによる乾燥といった刺激が重なります。だからこそ、夏は特に丁寧なケアが必要なのです。
施術後に肌が敏感になる理由については、こちらの記事でくわしく解説しています。
▶【関連コラム】夏に美容施術を受けても大丈夫?レーザー・光治療・ピーリング前に知りたい「夏の肌リスク」
トラブルの中でも特に注意したいのが、炎症後色素沈着(※)です。
敏感になった肌が紫外線などの刺激を受けると、肌を守ろうとしてメラニンが過剰につくられます。その結果、茶色い色素がシミのように残ってしまうことがあります。

シミやくすみを改善するために施術を受けたのに、かえって色素が濃くなってしまう——これは何としても避けたいですよね。
また、汗や摩擦などの刺激によって、赤みやヒリつき、炎症が悪化することもあります。乾燥が進めば肌の回復そのものが遅れ、皮むけや赤みが長引く原因にもなりかねません。
でも、適切なケアによって、トラブルのリスクを減らせる場合があります。
※炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)…ニキビや湿疹、施術などによる炎症が治ったあとに、茶色いシミのような色素が残ってしまう状態のこと。
夏のアフターケアで特に大切なのが、「紫外線対策(遮光)」と「保湿」の2つです。加えて、夏ならではの「汗」への対処も欠かせません。そこで今回は、「夏のケア3か条」としてくわしくご紹介します。

施術後の肌にとって、紫外線は最大の敵です。紫外線を防ぐためには「塗る」と「遮る」の合わせ技が基本です。
【塗る(日焼け止め)】
施術後の敏感な肌には、刺激の少ない紫外線散乱剤(ノンケミカル)を選ぶ
日常生活はSPF30〜、屋外はSPF50・PA++++
汗や皮脂で落ちるので、2〜3時間おきに塗り直す
【遮る(アイテム)】
日傘・つばの広い帽子・サングラスを活用する
日中の外出時間を短くするのも効果的
夏は汗をかくので、「肌が乾燥している」とは思いにくいかもしれません。ですが、これは大きな誤解です。
エアコンの効いた室内は、空気が乾燥しています。汗で表面がベタついていても内部は水分不足(インナードライ)になりがちです。施術後の肌は特にうるおいを保つ力が落ちているため、乾燥は回復の遅れにつながります。
【保湿】
洗顔後すぐ、化粧水や乳液でやさしく保湿する
施術後は刺激の少ないスキンケア用品を選ぶ
エアコンの風が直接当たらないよう工夫し、加湿器も活用する
汗そのものより、"拭き方"と"蒸れ"に注意します。
【汗への対策】
こすらず押さえる:タオルやティッシュでやさしく水分を取る(摩擦は赤み・色素沈着のもと)
清潔に保つ:汗をかいたらこまめに拭き取る(蒸れは雑菌が増え、ニキビや毛嚢炎(※)の原因に)
海・プール・激しい運動・長風呂・サウナは控える:照り返しの紫外線、塩素・塩分、血行促進が刺激に。再開時期は診察でご確認を
※毛嚢炎(もうのうえん)…毛穴(毛包)に細菌が感染して、赤いブツブツや膿(うみ)ができる状態のこと。
次のような症状が見られた場合は、自己判断で様子を見ずに、早めにご連絡ください。
赤みやヒリつきが、施術後の説明で聞いた期間を過ぎても引かない
強い痛みや、ズキズキとした熱感がある
水ぶくれ(水疱)ができた、または皮膚がただれている
施術部位が明らかに日焼けしてしまった
色素沈着が濃くなってきた、または広がっている
トラブルが起きたとき、良かれと思ってしたことがかえって悪化を招くこともあります。市販のお薬を自己判断で塗ったり、かさぶたを無理にはがしたり、気になるからと強くこすったりするのは避けてください。
また、「そのうち治るだろう」と放置することで、色素沈着が定着してしまうケースもあります。
施術後のトラブルへの対応は、症状や原因によって、保険診療となる場合と、自由診療となる場合があります。どちらになるかは診察のうえで判断いたしますので、ご自身で抱え込まず、まずはお気軽にご連絡ください。
美容施術は、受けたら終わりではありません。アフターケアまで含めて、ひとつの施術だと考えていただきたいのです。
夏の施術後に大切なのは、徹底した遮光と、インナードライ対策としての保湿。この2つの鉄則に加えて、汗をやさしく押さえ、肌を清潔に保つことを意識しましょう。それだけで色素沈着などのトラブルは防ぎやすくなり、施術本来の効果を引き出しやすくなります。
「これで合っているのかな」と迷うことがあれば、どうか一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
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▶【関連コラム】夏に美容施術を受けても大丈夫?レーザー・光治療・ピーリング前に知りたい「夏の肌リスク」
【参考文献】
日本美容外科学会(JSAPS)編: 美容医療診療指針(令和3年度改訂版). 全日本病院出版会. 2022.
船坂陽子: 美容皮膚科の自由診療. 日本医科大学医学会雑誌. 2023; 19(4): 299-307.
環境省: 紫外線環境保健マニュアル2020.
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