COLUMN
美容皮膚科
公開日
2026.4.22
更新日
2026.4.22

こんにちは、北堀江LA皮膚科クリニック 院長の竹澤です。
前回のコラムでは、医療脱毛の仕組みとエステ脱毛との違いをお伝えしました。
▶医療もエステも同じじゃないの?|医療脱毛の仕組みを皮膚科医が解説
その中で「レーザーの種類(波長)によって効果が変わる」というお話もしましたね。
しかし、読者の中には
「仕組みや違いはわかったけど、結局どうやって自分に合ったところを選べばいいの?」
と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、そんなお悩みに答えるため、
部位ごとの毛質の違い
それに合ったレーザーの選び方
クリニック選びのポイント
についてくわしくお話しします。
医療脱毛では、使用するレーザーの「波長(光の種類)」によって、得意な毛質・肌質が異なります。 そのため、「部位に応じて、適した波長を選べるか」がとても大事になります。
部位ごとの毛の特徴についてかんたんに説明しますね。
腕や脚は自分で処理しやすい部位ですが、それゆえにカミソリや除毛クリームを繰り返し使う機会も多くなります。
広い範囲を定期的に剃り続けることで、慢性的な肌荒れや埋没毛(毛が皮膚の内側に埋まってしまう状態)が起きやすくなります。
なお、脚のすねになると毛が太くなる傾向があり、部位ごとに適した波長が変わってきます。
背中は手が届きにくいため、そもそも自己処理が困難です。
結果として毛が生えっぱなしになりやすく、施術として医療脱毛を受けたいというニーズが特に高い部位です。
医療脱毛で毛根から処理することで、毛穴に皮脂や汚れが溜まりにくくなり、背中のニキビ予防につながることもあります。
顔の産毛は、 毛が細くメラニン(毛や肌に含まれる黒い色素)量も少ないことから、レーザーの光が反応しにくい毛と言えるでしょう。
とは言っても、毛質の違いにかかわらず、顔の産毛も繰り返しカミソリで剃ることで問題が起きます。 角質層(肌の一番外側の層)を傷つけてしまい、バリア機能(肌を外部刺激から守る力)が低下してしまうからです。
結果として肌荒れや乾燥につながることもあるんです。
産毛がなくなれば、肌のトーンアップにもつながりますし、化粧ノリも改善します。 毛穴も引き締まり、キメが整った印象になるでしょう。
ワキ・VIO・男性のヒゲは、全身の中でも特に太く、毛根が深い位置にあります。
そのため、レーザーの光を深くまでしっかり届けられる波長を選ぶことが大切な部位です。
一方、この部位は自己処理でトラブルが起きやすい部位でもあります。
繰り返しカミソリで剃ると、埋没毛が増えやすくなります。
また、蒸れや摩擦で毛嚢炎(毛穴に細菌が入り炎症を起こす状態)も起きやすい部位です。
さらに、何度も自己処理を繰り返すと、黒ずみ(色素沈着)も進んでしまいます。
医療脱毛でこの部位をしっかり脱毛すれば、こうしたトラブルが起きにくくなる——というわけです。
ここまで読んで、部位によって毛質が違うということは理解していただけたと思います。 では実際「部位に応じた、適切な波長とは何なのか」にお答えしますね。
医療脱毛で使われるレーザーには、大きく分けて3つの波長があります。
アレキサンドライトレーザー
ダイオードレーザー
ヤグレーザー
です。
アレキサンドライトレーザー(約755nm) は、メラニン吸収率が高く、太い毛・濃い毛が得意なレーザーです。日本人の毛質に合いやすい、とも言われています。
ただし、黒いものに反応しやすい性質上、色素沈着が強い部分やシミ・ほくろのある部位には照射できないというデメリットもあります。
ダイオードレーザー(約800nm)は、弱めの熱をじんわりと肌に加えながら、バルジ領域(毛の成長を指令する部分)にダメージを与えることで、毛の再生を抑えていく方式です。
メラニン色素への依存度が低いため、従来のレーザーでは反応しにくかった産毛や色素の薄い毛にも効果が期待できます。また、肌の色が濃い方や日焼け後の肌にも使いやすい点がメリットです。
一方で、じんわりと熱を加える方式のため、太く濃い毛への1回あたりの効果は穏やかで、施術回数が多めになる場合があります。
ヤグレーザー(約1064nm) は、肌の深い層まで光が届くので、根深い毛に対応しやすい特徴があります。
また、メラニンへの吸収率が高くないため、色素沈着のある肌や日焼け後の肌にも使いやすいというメリットがあります。
一方で、細い毛や色素の薄い毛には反応しにくく、効果が出にくい場合があります。
▼3種類のレーザーの波長とターゲットの違い

つまり——
腕や脚のように毛根が浅めの部位には、メラニンへの反応が強いアレキサンドライトレーザー
顔の産毛のように色素の薄い毛には、メラニン依存度の低いダイオードレーザー
VIOのように太くて根深い毛には、皮膚の奥まで届くヤグレーザー
部位によって、適した波長が違うんですね。
このように、肌の状態や毛質に合わせて波長を使い分けることが大切です。
当院でも、効果や照射時間、安全性、痛みへの配慮など、さまざまなバランスを考えながら波長を選んでいます。
身体の部位によって、毛質は大きく変わります。
そして、自己処理を繰り返すことで起きるトラブルも、部位によってさまざまです。
医療脱毛は「毛をなくす」だけでなく、肌のトラブルを予防したり、整えたりする手段でもあるんですね。
医療脱毛クリニックで使われている脱毛機器には、1つの波長に特化したタイプと、複数の波長に対応できるタイプがあります。
クリニックを選ぶ際は、
どの波長の機器を使っているか
部位ごとに適した波長の機器に変えてもらえるのか
を確認してみるといいでしょう。
「ホームページを見ても、機種名しか書いていない…」というケースもよくあります。
その場合は、機種名で検索してみると、どの波長に対応しているのかがわかりますよ。
当院ではジェントルマックスプロを導入しています。
ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの2波長を1台に搭載している機器です。
そのため、患者さんの毛質・肌質に合わせて波長を切り替えられるので、お一人おひとりに合った施術をご提案できます。
「どこで施術を受けたらいいのかわからない」と迷われている方は、ぜひ一度、北堀江LA皮膚科クリニックにお越しください。
肌の状態をていねいに診察したうえで、あなたに合った脱毛プランをご提案させていただきます。
前回のコラムと合わせて読んでいただくと、医療脱毛の全体像が見えてきたのではないでしょうか。
肌のことで気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談くださいね。
それではまた、次のコラムで。
▶当院の医療脱毛についてはこちら
【コラムに関する注意事項】
本コラムは医療脱毛に関する一般的な情報をお伝えするもので、当院で提供している施術の内容や方針とは一部異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
【参考文献】
[1] 日本皮膚科学会: 美容医療診療指針. [https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/biyo2v.pdf(閲覧日:2026年4月15日)]
[2] Vaidya T, et al.: Laser Hair Removal. StatPearls. 2023.
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